クコ(ナス科)
クコは、東アジアに自生する落葉低木で、日本でも北海道を除く各地で見られる。クコという名前は、中国名の枸杞の音読みによる。
枸(カラタチ)のようなトゲがあり、杞(コリヤナギ)のように枝がしなやかに伸びるところから枸杞と名付けられたといわれる。
漢方では、実を枸杞子(クコシ)、根の皮を地骨皮(ジコッピ)といい、葉は、枸杞葉(クコヨウ)といって、枸杞子とともに食用として、薬膳料理などに用いられる。
枸杞子は、滋養強壮、目を栄養する働きがあり、目の漢方として有名な杞菊地黄丸に用いられる。地骨皮は、体の弱い人の発熱に有効で、虚弱な人の排尿異常に用いる清心蓮子飲、虚弱な人の発熱・咳に用いられる滋陰至宝湯などに用いられる。